潰瘍性大腸炎

症例1
1993.08.31 53才、男性(航空会社事務)
4年前から潰瘍性大腸炎、某病院外科に入院(2ヶ月)×2回。
20日前から下血、1日数回の下血と粘液便、新聞で漢方が良いと知り、近畿大学東洋医学研究所附属診療所に来院。
半夏瀉心湯14日分、ステロイド(−)
1993.09.22 下痢は止まったが腹が張るとのこと 桂枝加芍薬湯14日分- (B)
1993.09.09 (B)+当帰、せんきゅう、艾 各1g追加 その後改善(約8ヶ月間)
1994.05.25 突発性難聴で同病院入院 薬(−)
1994.07.19 4日前より出血始まる。同上薬方で改善(約8ヶ月間)
1995.05.11 イタリヤ旅行(10日間)、帰国後、血便少し出る 処方:同上56日分
1995.07.06 まだ、少し血便あり
処方:同上+艾(1)・乾地黄(4)・阿膠(4)
1995.08.31 すっかり良くなった。処方:同上
約8ヶ月間具合良し。約6ヶ月間は漢方薬を半分にしている
1996.03.27 3月初旬、海外旅行、帰国後また出血 処方:同上
1996.05.29 まだ血便あり
処方:桂枝加芍薬湯+当帰(5)・せんきゅう(5)・艾(4)・阿膠(4)
その後約16ヶ月間具合良くなる。薬は半分服用
1997.10.09 9月中旬、暴飲暴食2回、その後、また下血と下痢
処方:同上、かなり良くなってきた
1998.01.26 まだ出血あり(2日に1度)。
処方:同上+黄連・黄檗・梔子・おうごん 各1g
その後約1年間具合良し
1999.01.14 下血(−)処方:同上、1年間具合良し
2000.01.28 全く具合良い。処方:同上28日分 現在(サラゾピリン2Tab/回×2回/日)

症例2
1995.02.16 11年前より潰瘍性大腸炎で、プレドニンを使用すれば良くなるが、減量してくると血便と下痢が出てきて、既に5回ほど入院した。新聞で漢方が良いと知り来院。現在サラゾピリンの他に整腸剤とプレドニン7.5?/日(=1.5tab)を服用している。
Rp1)桂枝湯合?帰膠艾湯14日分
1995.06.14 服薬して調子よいのでこの日からプレドニンを0.5?/日(=1/2tab)にしていった。調子よいようである。
1995.09.14 舌の腫瘍で耳鼻科入院。
1995.10.21 ステロイドをまた7.5?/日にした。
1995.11.01 ステロイドを30?/日にした。
1995.11.09 舌腫瘍の手術
1995.12.13 排便回数5〜6回/日なので附子(2.0)を追加した。すぐ、2〜3回になった。
以後、同一処方で調子よい。
1997.07.01 全く調子よいので7カ月ぶりに来院した。プレドニンは朝1錠、夜1錠服用している。
Rp1)同上
1998.07.01 薬を1日おき、2日おきに服用して具合よければ、廃薬をす。
1999.07.01 具合よし。Rp1)同上56日分
今もプレドニンは2錠/日服用している。忙しいので家人が薬のみを取りにきている。

症例3
1994.08.19 約10年も前から潰瘍性大腸炎で、何回も入退院を繰り返している。
痔瘻もあって、人工肛門をつくった。
約4年前から様々な漢方薬を服用している。(サラゾピリン1日6錠)

01:葛根黄連黄ごん湯
02:千金内托散
03:十全大補湯
04:きゅう帰膠艾湯
05:補中益気湯
06:排膿散及湯
07:温清飲
08:帰耆建中湯
09:抑肝散加陳皮黄ごん黄連
10:白頭翁加甘草阿膠湯
11:柴胡桂枝湯
12:益気養栄湯
13:柴苓湯
1998.07.29 Rp1)柴苓湯28日分(ペンタサとリンデロン坐薬のみ)
1999.01.13 下血。Rp1)桂枝湯合きゅう帰膠艾湯7日分
1999.01.20 下痢よくなってきた。下血(+)
1999.02.10 下痢(-)少し血がついているのみ
1999.03.10 Rp1)同上 + 白朮(4)・茯苓(4)・人参(4)
1999.03.24 血便(-)便通1日2〜3回。
1999.04.21 下血(-)下痢(-)Rp1)同上
1999.07.07 過労(6時半〜11時帰宅)が続き、また、出血が出た。
1999.07.12 入院。下血(+)うみが多い、と。
1999.07.26 Rp1)同上 + 艾(3)・阿膠(3)
1999.08.04 出血がへってきた。
1999.08.12 退院。Rp1)同上 勤務場所少し忙しくない所に変更してもらった。
1999.10.20 血便(-)。便通1日2〜3回。
1999.12.15 人工肛門周囲膿瘍 Rp1)同上
2000.01.05 血便なく、調子よい。
ペンタサ1回3錠・1日3回。リンデロン坐薬 隔日に1回使用。

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