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柴胡桂枝湯加黄耆が奏功した尋常性乾癬2
患者は25歳、女性。約8〜9年前より、腕や足に赤い斑点が出るようになり、そのつど皮膚科でステロイド軟膏を塗ってなんとか治っていた。
しかし、完治はせずステロイド軟膏を止めると出現するのを繰り返していたため、知人の勧めで1991年7月16日近畿大学東洋医学研究所附属診療所に来院した。
体格、栄養は中等度、両上肢と両下肢に紅い皮疹が著明であり、さらに背部にも軽度の皮疹が見られた。
証にしたがって柴胡桂枝湯加黄耆を処方した、2週間後には変化はなかったものの、同方を持重していったところ、2ヶ月後には皮疹の数も減り紅潮の程度も減少した。
8ヶ月後にはごくわずかな皮疹が見られるのみとなり服薬も断続的になっていった。
1年後には上肢に少し、下肢は完治の状態であった。以後1ヶ月分の薬を投与して患者は来院しなくなった。
別の用件で来た6年8ヶ月後には完全に治っていた。
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初診時
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2週間後
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2ヶ月後
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8ヶ月後
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1年後
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6年8ヶ月後
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