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23. 食養生について
漢方薬を飲まれている患者さんには、食餌についての指導もしています。食餌指導といってもそう厳しいものではなく、皮膚病の患者さんの場合には甘いものの摂取を控えることが中心で、あとはアトピーならもち米を控えること、乾癬なら肉類を控えることなどです。実際、食餌に無頓着ではいくら身体に合った漢方薬を飲まれていても、効果が十分出てこない場合があります。皮膚病が改善した後でも、つい食餌で不摂生すると皮膚病が増悪することもよく経験します。
一方、患者に非常に厳しい食養生を課す治療者もいます。玄米菜食はいうに及ばず、絶食まで強要している場合もあります。確かに飽食日本では糖類、脂質、総カロリーいずれも過剰になりがちで、これらを制限すれば病気が良くなる場合もありはしますが、これも場合によりけりです。成長期の子供に極端な食餌制限を付せば、取り返しのつかない後遺症を招くでしょう。痩せ細った人に玄米菜食など勧めれば、ますます体重は減り、健康は阻害されるばかりでしょう。
根拠のない食餌療法は容易に宗教に堕します。あまりに厳しい食養生を治療者に課された場合には、その根拠は確かか、今一度確かめてみてください。何といっても食事は人生の大きな楽しみのひとつであることを忘れてはいけません。
温心堂薬局のweb pageでは「ケ」の食事と「ハレ」の食事で、めりはりを付けるのを勧めています。これも食養生の厳しさを軽減させる良い考え方ですね。
「何事も程々に」は食餌療法においても大切な心構えだと思います。
(雨宮修二)
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